世界初で米国特許済み、低消費電力マルチコア産官学連携研究が社会実装へ
[15/11/11]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2015-11-11
早稲田大学広報室広報課
自動車、携帯電話からがん治療まで
環境にやさしく電力の少ないコンピュータ技術の製品化が開始
世界初で米国特許済み、低消費電力マルチコア産官学連携研究が社会実装へ
早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構(機構長松島 裕一(まつしまゆういち・研究戦略センター特任教授))に研究起点を置く笠原博徳教授(かさはらひろのり・アドバンストマルチコアプロセッサ研究所所長)、オスカーテクノロジー株式会社(代表取締役社長小野隆彦)は、環境にやさしく電力の少ないコンピュータ技術の製品化を開始します。
このコンピュータ技術は、「マルチコアプロセッサ及び並列化コンパイラ」と呼ばれ、複数のコアを持つ高性能な処理装置と、その性能を最大限に引き出す世界で唯一のアルゴリズム(コンピュータの計算手順の最適化)です。世界最高レベルの高速化と、各プロセッサの動作周波数と電圧の制御・動作停止等により消費電力を低減する自動並列化コンパイラ技術を世界で初めて開発に成功しました。この技術を中心に、米国特許第7895453号「MULTIPROCESSOR SYSTEM AND MULTIGRAIN PARALLELIZING COMPILER」等すでに30件の特許を取得、開発チップは、半導体最高峰国際会議ISSCCでも採択され、総合科学技術会議にも紹介されました。数十社もの企業と産官学連携してきた実績から研究が社会実装へ向けて動き出します。
本研究により、様々な製品化が可能になります。自動車の分野ではエンジン制御の並列化に世界で初めて成功、小型機器の分野ではスマートフォンで消費される電力を音楽圧縮時1/9・フルセグ動画伸張時1/4に削減します。医療の世界ではカプセル内視鏡用画像圧縮64コアで55倍高速化等の成果が得られ、重粒子線ガン治療計算では64コアで55倍高速化の成果が得られます。防災の分野では地震波伝搬計算128コアで110倍の高速化を実現します。これら研究成果に基づく自動並列化コンパイラは、来年早くもオスカーテクノロジー社より製品(OSCARTech (R) コンパイラ)として発表され、制御用プログラムの開発に使用される予定です。
このように、本研究成果は社会実装へ向けて、自動車、携帯電話からがん治療まで、わたしたちの生活利便性向上に大きく寄与することが考えられます。さらに、日本における経済産業競争力の強化や、病気・災害から生命を守ること、省エネによる環境保全等に寄与すること等、多方面での社会貢献が期待されます。
この研究の代表的実現例は、『組込み総合技術展ET2015(11月18〜20日、パシフィコ横浜、一般社団法人組み込みシステム技術協会主催)』で、早稲田大学笠原・木村研とオスカーテクノロジー社の両方のブースにて実際にデモ展示、説明を致します。
早稲田大学は、2011年に早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構を発足させ、「情報通信技術活用による低炭素化」に貢献する研究を行っています。産業界と積極的に交流し、超低消費電力プロセッサ、クラウド・システム、スマートグリッド等、研究開発された技術を社会に還元すべく活動しています。
笠原博徳教授は、1985年に早稲田大学博士課程修了後、カリフォルニア大学バークレー客員研究員、イリノイ大学客員研究員等を経て、現在、早稲田大学理工学術院教授兼アドバンストマルチコアプロセッサ研究所所長です。学外の要職としてIEEE Computer Societyの理事や、 Multicore特別技術委員会委員長や、経産省・NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)・内閣府・文部科学省の等、政府・学会委員等の委員長を200以上務める等、多方面で活躍中です。さらに、論文数205件、特許公開72件、2014年文部科学大臣表彰受賞等、数々の素晴らしい学術的業績を誇っています。
オスカーテクノロジー株式会社は、2013年に白井克彦前総長を始め、小野隆彦客員教授、松田修一名誉教授、笠原博徳教授、木村啓二教授等、早稲田大学教授陣と、産業界の各リーダーが、力を結集して設立したベンチャー企業です。笠原・木村研の全特許をライセンス利用する等、早稲田大学との研究・開発に基づいてその技術の商用化を担うことで、ソフトウェアの技術革新を推進すること、それを通じてIoTや情報機器の利便性を向上させ、更に環境負荷を低減することで、より快適な生活環境の実現を図ることを経営理念においています。
早稲田大学広報室広報課
自動車、携帯電話からがん治療まで
環境にやさしく電力の少ないコンピュータ技術の製品化が開始
世界初で米国特許済み、低消費電力マルチコア産官学連携研究が社会実装へ
早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構(機構長松島 裕一(まつしまゆういち・研究戦略センター特任教授))に研究起点を置く笠原博徳教授(かさはらひろのり・アドバンストマルチコアプロセッサ研究所所長)、オスカーテクノロジー株式会社(代表取締役社長小野隆彦)は、環境にやさしく電力の少ないコンピュータ技術の製品化を開始します。
このコンピュータ技術は、「マルチコアプロセッサ及び並列化コンパイラ」と呼ばれ、複数のコアを持つ高性能な処理装置と、その性能を最大限に引き出す世界で唯一のアルゴリズム(コンピュータの計算手順の最適化)です。世界最高レベルの高速化と、各プロセッサの動作周波数と電圧の制御・動作停止等により消費電力を低減する自動並列化コンパイラ技術を世界で初めて開発に成功しました。この技術を中心に、米国特許第7895453号「MULTIPROCESSOR SYSTEM AND MULTIGRAIN PARALLELIZING COMPILER」等すでに30件の特許を取得、開発チップは、半導体最高峰国際会議ISSCCでも採択され、総合科学技術会議にも紹介されました。数十社もの企業と産官学連携してきた実績から研究が社会実装へ向けて動き出します。
本研究により、様々な製品化が可能になります。自動車の分野ではエンジン制御の並列化に世界で初めて成功、小型機器の分野ではスマートフォンで消費される電力を音楽圧縮時1/9・フルセグ動画伸張時1/4に削減します。医療の世界ではカプセル内視鏡用画像圧縮64コアで55倍高速化等の成果が得られ、重粒子線ガン治療計算では64コアで55倍高速化の成果が得られます。防災の分野では地震波伝搬計算128コアで110倍の高速化を実現します。これら研究成果に基づく自動並列化コンパイラは、来年早くもオスカーテクノロジー社より製品(OSCARTech (R) コンパイラ)として発表され、制御用プログラムの開発に使用される予定です。
このように、本研究成果は社会実装へ向けて、自動車、携帯電話からがん治療まで、わたしたちの生活利便性向上に大きく寄与することが考えられます。さらに、日本における経済産業競争力の強化や、病気・災害から生命を守ること、省エネによる環境保全等に寄与すること等、多方面での社会貢献が期待されます。
この研究の代表的実現例は、『組込み総合技術展ET2015(11月18〜20日、パシフィコ横浜、一般社団法人組み込みシステム技術協会主催)』で、早稲田大学笠原・木村研とオスカーテクノロジー社の両方のブースにて実際にデモ展示、説明を致します。
早稲田大学は、2011年に早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究機構を発足させ、「情報通信技術活用による低炭素化」に貢献する研究を行っています。産業界と積極的に交流し、超低消費電力プロセッサ、クラウド・システム、スマートグリッド等、研究開発された技術を社会に還元すべく活動しています。
笠原博徳教授は、1985年に早稲田大学博士課程修了後、カリフォルニア大学バークレー客員研究員、イリノイ大学客員研究員等を経て、現在、早稲田大学理工学術院教授兼アドバンストマルチコアプロセッサ研究所所長です。学外の要職としてIEEE Computer Societyの理事や、 Multicore特別技術委員会委員長や、経産省・NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)・内閣府・文部科学省の等、政府・学会委員等の委員長を200以上務める等、多方面で活躍中です。さらに、論文数205件、特許公開72件、2014年文部科学大臣表彰受賞等、数々の素晴らしい学術的業績を誇っています。
オスカーテクノロジー株式会社は、2013年に白井克彦前総長を始め、小野隆彦客員教授、松田修一名誉教授、笠原博徳教授、木村啓二教授等、早稲田大学教授陣と、産業界の各リーダーが、力を結集して設立したベンチャー企業です。笠原・木村研の全特許をライセンス利用する等、早稲田大学との研究・開発に基づいてその技術の商用化を担うことで、ソフトウェアの技術革新を推進すること、それを通じてIoTや情報機器の利便性を向上させ、更に環境負荷を低減することで、より快適な生活環境の実現を図ることを経営理念においています。