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〜共働き世帯「家庭学習」に関する調査〜家庭学習がうまくいくコツは?「やる気ポイントをつかむ」など3つ

2015年12月7日

株式会社 公文教育研究会

〜共働き世帯「家庭学習」に関する調査〜
家庭学習がうまくいくコツは?
「やる気ポイントをつかむ」「怒るよりほめる」「時間を決める」の3つ

株式会社公文教育研究会(代表取締役社長 池上秀徳〔いけがみ ひでのり〕)は、小学校1〜3年生のお子さまがいる共働き世帯の母親 1,000 人を対象に、「小学生を持つ家庭での家庭学習実態とやる気」に関する調査を実施しました。この調査は、近年共働き家庭が増加する中にあって、家庭学習の状況や、母親の意識・行動について、実態の把握を目的に行ったものです。

【データから見えたトピックス】
(1)平日1日の家庭学習の時間は平均32.0分、週に5.7回。
(2)52.7%のママが家庭学習に悩みを持つ。家庭学習が「うまくいっている/いない」の判断の根拠は?
(3)家庭学習が「うまくいっている」ママは、子どもの学習を複数の視点から観察している。
(4)家庭学習が「うまくいっている」ママは、「やる気」「ほめること」「学習に取りかかるタイミング」に留意。また、「子どもとの学習時間が楽しみ」と感じている。
(5)家庭学習が「うまくいっている」ママも、「うまくいっていない」ママも、子どもと過ごす時間はほぼ同じ。「うまくいっている」ママの過ごし方の特徴は、「子どもと“一緒に”何かをする機会が多い」

■調査概要
【調査名】 「小学生を持つ家庭での家庭学習実態とやる気」に関する調査
【調査方法】 インターネット調査
【対象】 小1〜小3の子を持つ「共働き」世帯の母親
【実施期間】 2015年 8月 28 日〜8月 30 日
【サンプル数】 1,000 人

※調査結果のグラフにつきましては、添付PDFをご覧ください。

(1) 平日1日の家庭学習の時間は平均32.0分、週に5.7回。  
今回の調査で「家庭学習として行っていること」を聞いたところ「学校の宿題」が94.2%と断トツでした。次いで「通信教育」が30.6%、ドリルなど両親が与える課題が20.8%でした。学習時間(平日1日あたり)は、平均で32.0分、頻度は平均で週に5.7回という結果でした。

(2) 52.7%のママが家庭学習に悩みを持つ。家庭学習が「うまくいっている/いない」の判断の根拠は?
家庭学習に関して、「とても悩んでいる」(10.6%)、「少し悩んでいる」(42.1%)と答えた合計は52.7%でした。「家庭学習がうまくいっているか」をたずねる質問では、「うまくいっている」が65.9%、でしたが、そのうち37.0%が「とても悩んでいる」「少し悩んでいる」と回答。このことから、家庭学習が「うまくいっている」と思っているママの中にも、何らかの悩みを抱えているということが明らかになりました。

では、ママたちは何をもって家庭学習が「うまくいっている/うまくいっていない」を判断しているのでしょうか。家庭学習がうまくいっていると思う状態についてたずねると、「子どもが自ら進んで家庭学習ができる」(54.8%)、「子どもが日々決められた学習量をこなすことができる」(42.0%)が上位にあげられました。一方、家庭学習がうまくいっていないと思う状態については、「声をかけてもだらだらとし、すぐ行動に移さない」(53.3%)がもっとも多く、続いて「いちいち指図しないと動かない」(35.9%)があげられており、学習への自主的・意欲的な姿勢がみられるかどうかが、家庭学習が「うまくいっている/うまくいっていない」を判断する根拠となっているようです。

(3) 家庭学習が「うまくいっている」ママは、子どもの学習を複数の視点から観察している。

家庭学習が「うまくいっている」と答えたママには、何か行動や意識に特徴はあるのでしょうか。それを探るために、日ごろお子さまの学習状況や態度を、どのくらい把握しているかを調べてみました。

観察ポイントを17項目あげ、該当するものを選んでもらい、選択した数によって、観察力が「高」(15個〜17個)、「中」(11個〜14個)、「低」(0個〜10個)の3つの層に分類して比べてみました。子どもの観察力が「高」のママでは、82.6%が家庭学習の取り組みが「うまくいっている」と回答していますが、「中」では65.3%、「低」では50.3%となり、観察力が下がるほど「うまくいっている」割合が低くなります。
以上の結果から、観察ポイントの数と、“家庭学習が「うまくいっている」こと”に、相関関係があると推測することができます。

(4) 家庭学習が「うまくいっている」ママは、「やる気」「ほめること」「学習に取りかかるタイミング」に留意。また、「子どもとの学習時間が楽しみ」と感じている。

17の観察のポイントのうち、家庭学習の取り組みが「うまくいっている」層と「うまくいっていない」層を比べて、実施している割合の差が大きかった項目は、「わが子がやる気になるポイントをつかんでいる」(30.8ポイント差)、「怒ることより、ほめることを大切にしている」(27.8ポイント差)、「家庭での学習に取りかかるタイミングを把握している」(25.2ポイント差)でした。
以上のことから、家庭学習が「うまくいっている」ママは、「わが子がやる気になること」、「ほめること」などに特に留意し、子どもの気持ちを大切にしている様子がうかがわれました。

(5) 家庭学習が「うまくいっている」ママも、「うまくいっていない」ママも、子どもと過ごす時間はほぼ同じ。「うまくいっている」ママの過ごし方の特徴は、「子どもと“一緒に”何かをする機会が多い」
共働きのママが子どもと過ごす時間は、平均で約98.7分。家庭学習が「うまくいっている」層(98.1分)も、「いっていない」層(99.9分)と、ほぼ同じです。
次に、生活シーンの13項目をあげて、該当するものを選択(複数回答)してもらったところ、家庭学習の取り組みが「うまくいっている」層は、「うまくいっていない」層よりも子どもと過ごす生活シーンが多く、12項目において上回りました。もっともポイント数の差が大きかったのは、「向き合って、会話をする」で、「トランプやカルタ、ボードゲームなどをする」「塾や習い事の送り迎えをする」が続きました。

以上の結果から、家庭学習が「うまくいっている」と感じているママは、会話や遊び、勉強といった日常の基本的な生活の場面を、子どもと共に過ごしていることがわかります。
このことから、子どもと“一緒に”何かをする機会が多いことが、家庭学習によい影響を与える可能性がありそうです。
また、家庭学習が「うまくいっている」、「いっていない」はママの主観のため、学習に限らず生活全般で子どもとの関わりがスムーズであることが、家庭学習においても「うまくいっている」と感じる理由とも考えられます。

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