<訂正配信>広域無線システム(WRAN)と狭域無線システム(Wi-SUN)との統合基礎伝送試験に成功
[16/04/07]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2016年3月30日
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
<訂正配信> 広域無線システム(WRAN)と狭域無線システム(Wi-SUN)が統合した基礎伝送試験に成功
〜がけ崩れや地震発生時に現場映像を遠隔地に自動伝送〜
※3月30日に配信したリリースの標準規格に関する記述に誤りがありましたので訂正し、再送させていただきます。
(誤)IEEE802.22b準拠 (正)ARIB STD-T103準拠
【ポイント】
■ 広域な無線システムと狭域無線システムとの統合基礎伝送試験に成功
■ ARIB STD-T103規格に準拠した無線装置とWi-SUN規格に準拠した無線装置の統合機器を開発
■ がけ崩れや地震等の際、周辺の映像を遠隔地に自動転送可能
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 坂内 正夫)は、広域をカバーする地域無線ネットワーク(Wireless Regional Area Network: WRAN)用無線装置(ARIB STD-T103準拠)とWi-SUNによる狭域無線センサネットワーク装置とを統合させたネットワーク基礎伝送試験に成功しました。本技術により、自治体等の機関が、遠隔地に置いた多数のセンサデータを常時把握し、がけ崩れや地震等が起こった場合に、自動的にその周りを高精細な動画で確認することが可能になります。なお、無線装置開発には、京都大学大学院情報学研究科 原田博司教授の研究成果を用いています。
【背景】
Wi-SUN等の狭域無線システムで収集されたセンサやメータ等のデータを広域をカバーする地域無線ネットワーク(WRAN)で効率的に集約するシステムが期待されています。内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)においても、社会リスクを低減する超ビッグデータプラットフォーム(原田博司プログラムマネージャー)の中で、広域をカバーするWRANとWi-SUNによる狭域無線センサネットワークとの融合コンセプトが提案されています。NICTにおいても、京都大学大学院情報学研究科 原田博司教授との共同により、Wi-SUN及びWRANを実現する無線機の開発を推進してきました。
【今回の成果】
このたび、NICTはARIB STD-T103規格に準拠した「基地局装置」及び「加入者局装置」から成る無線装置とWi-SUN規格に準拠した加速度センサ、Wi-SUNルータから成る無線センサネットワーク装置を統合した基礎遠隔センシングシステムを開発しました。
本装置を使用し、24.1km離れた2地点間において、上り回線9.7Mbps(加入者局側: 指向性アンテナ)及び上り回線4.8Mbps(加入者局側: 無指向性アンテナ)のデータ伝送速度を達成しました。この広域無線回線の加入者局側に接続されたWi-SUNルータを介して収集された複数の加速度センサのデータをまとめて、基地局側に常時伝送するとともに、加速度センサの値の変化に応じて、加入者局側で撮られた高精細映像を基地局側へ自動的に伝送開始する実証試験に成功しました。
例えば、地震等で揺れが発生した場合に、その地点の映像を自動的に遠距離の地点に伝送することで、現場状況の把握に役立てることができます。さらに、広域無線システムの装置4台を使用し、2つの伝送区間で同一チャンネル(帯域: 4.6MHz)を用いた中継伝送を行い、総距離30km以上離れた2地点間において、2.9Mbps(上り/下り回線とも)のブロードバンド無線伝送に成功しました。中継機能により、新たな周波数帯を使用することなく、伝送距離を伸ばすことが可能になります。
【今後の展望】
今後は、Wi-SUNによる狭域無線システムとWRANによる広域無線システムとの融合のコンセプトに従い、より実用的なシステム開発を推進していきます。開発した広域地域無線装置に関しては、利用可能な周波数帯情報を有するデータベースに接続する機能や周波数チャンネルを複数まとめて利用するチャネルアグリゲーション機能の追加、対応周波数帯の拡張等を行うことで、より汎用性のあるブロードバンド無線通信システムにしていく予定です。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
<訂正配信> 広域無線システム(WRAN)と狭域無線システム(Wi-SUN)が統合した基礎伝送試験に成功
〜がけ崩れや地震発生時に現場映像を遠隔地に自動伝送〜
※3月30日に配信したリリースの標準規格に関する記述に誤りがありましたので訂正し、再送させていただきます。
(誤)IEEE802.22b準拠 (正)ARIB STD-T103準拠
【ポイント】
■ 広域な無線システムと狭域無線システムとの統合基礎伝送試験に成功
■ ARIB STD-T103規格に準拠した無線装置とWi-SUN規格に準拠した無線装置の統合機器を開発
■ がけ崩れや地震等の際、周辺の映像を遠隔地に自動転送可能
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 坂内 正夫)は、広域をカバーする地域無線ネットワーク(Wireless Regional Area Network: WRAN)用無線装置(ARIB STD-T103準拠)とWi-SUNによる狭域無線センサネットワーク装置とを統合させたネットワーク基礎伝送試験に成功しました。本技術により、自治体等の機関が、遠隔地に置いた多数のセンサデータを常時把握し、がけ崩れや地震等が起こった場合に、自動的にその周りを高精細な動画で確認することが可能になります。なお、無線装置開発には、京都大学大学院情報学研究科 原田博司教授の研究成果を用いています。
【背景】
Wi-SUN等の狭域無線システムで収集されたセンサやメータ等のデータを広域をカバーする地域無線ネットワーク(WRAN)で効率的に集約するシステムが期待されています。内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)においても、社会リスクを低減する超ビッグデータプラットフォーム(原田博司プログラムマネージャー)の中で、広域をカバーするWRANとWi-SUNによる狭域無線センサネットワークとの融合コンセプトが提案されています。NICTにおいても、京都大学大学院情報学研究科 原田博司教授との共同により、Wi-SUN及びWRANを実現する無線機の開発を推進してきました。
【今回の成果】
このたび、NICTはARIB STD-T103規格に準拠した「基地局装置」及び「加入者局装置」から成る無線装置とWi-SUN規格に準拠した加速度センサ、Wi-SUNルータから成る無線センサネットワーク装置を統合した基礎遠隔センシングシステムを開発しました。
本装置を使用し、24.1km離れた2地点間において、上り回線9.7Mbps(加入者局側: 指向性アンテナ)及び上り回線4.8Mbps(加入者局側: 無指向性アンテナ)のデータ伝送速度を達成しました。この広域無線回線の加入者局側に接続されたWi-SUNルータを介して収集された複数の加速度センサのデータをまとめて、基地局側に常時伝送するとともに、加速度センサの値の変化に応じて、加入者局側で撮られた高精細映像を基地局側へ自動的に伝送開始する実証試験に成功しました。
例えば、地震等で揺れが発生した場合に、その地点の映像を自動的に遠距離の地点に伝送することで、現場状況の把握に役立てることができます。さらに、広域無線システムの装置4台を使用し、2つの伝送区間で同一チャンネル(帯域: 4.6MHz)を用いた中継伝送を行い、総距離30km以上離れた2地点間において、2.9Mbps(上り/下り回線とも)のブロードバンド無線伝送に成功しました。中継機能により、新たな周波数帯を使用することなく、伝送距離を伸ばすことが可能になります。
【今後の展望】
今後は、Wi-SUNによる狭域無線システムとWRANによる広域無線システムとの融合のコンセプトに従い、より実用的なシステム開発を推進していきます。開発した広域地域無線装置に関しては、利用可能な周波数帯情報を有するデータベースに接続する機能や周波数チャンネルを複数まとめて利用するチャネルアグリゲーション機能の追加、対応周波数帯の拡張等を行うことで、より汎用性のあるブロードバンド無線通信システムにしていく予定です。