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2016年日本自動車セールス満足度(SSI)調査

2016年8月24日

株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック

J.D. パワー
2016年日本自動車セールス満足度(SSI)調査

J.D. パワー報道用資料

業界全体におけるセールス満足度は昨年より低下、ラグジュリーブランドと量販ブランドの満足度格差は縮小

ラグジュリーブランドは、10年連続でレクサスが、量販ブランドはMINIが第1位

東京:2016年8月24日―J.D. パワーは、2016年日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査の結果を発表した。本調査は今年で15回目の実施となる。

本調査では、新車購入時の販売店の対応に関する顧客の総合的な評価を、4つのファクターに基づいて算出している。それらは「セールス担当者」(34%)、「契約・価格」(26%)、「店舗施設」(21%)、「納車」(20%)となっている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する評価を基に総合満足度(1,000点満点)を算出している。2016年の総合満足度の業界平均スコアは660ポイントとなり、昨年より5ポイント低下した。セグメントごとの推移をみると、量販ブランド平均が658ポイントで昨年より5ポイント低下、ラグジュリーブランド平均は696ポイントで昨年より12ポイント低下した。

J.D. パワーのオートモーティブ部門 ディレクターである浦山浩一は『国内の自動車販売が厳しい中、既納顧客のロイヤルティの維持・向上は重要な要素の一つであり、実際、今年の調査においても既納顧客の満足度の方が高い水準にある。しかし昨年との比較でみると、新規顧客に比べて既納顧客の満足度の低下幅が大きくなっており、既納顧客からは販売店のサービス品質が劣化しているとみられている。今一度、顧客対応の現状を全般的に見直さなければ、将来のビジネス基盤が揺らぐ危険性がある。』と述べている。

主な調査結果

・セグメントごとにファクタースコアを前年調査と比較すると、量販ブランドでは全てのファクターで低下しており、中でも「契約・価格」(-12ポイント)の下げ幅が大きい。一方、ラグジュリーブランドでは、「納車」では+2ポイントとやや向上したものの、「店舗施設」、「セールス担当者」、「契約・価格」で10ポイント以上の下落がみられる。

・セールス担当者との商談において、顧客個人のライフスタイルや嗜好に関する話題がでると満足度が高くなる傾向がある。話題にした内容で『趣味/仕事』を挙げた回答者の総合満足度の平均が716ポイント、以下同様に『メーカーのブランド(理念、考え方等)』の場合で709ポイント、『その車を運転する予定の人について』で693ポイントとなっている。その一方、購入予算や支払方法に関する話題の場合では、677ポイントに留まっている。

・ラグジュリーブランド購入者のうち、既納顧客のファクタースコアで『セールス担当者』の満足度が昨年比-19ポイント、同様に『契約・価格』で-18ポイントと低下幅が大きい。さらに、購入価格が予算より高かったと回答している割合が4ポイント増え32ポイントに、更に営業からのプレッシャーを『ある程度感じた』、『非常に感じた』と回答した割合の合計が6ポイント増加し、16ポイントとなっている。

・量販ブランド購入者のうち、軽自動車を購入した顧客の満足度が-11ポイントと大きく低下しており、特に『契約・価格』ファクターで-17ポイントと低下幅が最も大きい。販売店でローンを組んだ顧客のうち、決済方法で残価設定ローンを利用した割合が昨年から10ポイント増えているものの、その満足度は通常ローン利用者の661ポイント、現金払い購入者の623ポイントよりも低い、615ポイントに留まっている。

・総合満足度スコアとロイヤルティの関係を販売店推奨意向でみると、満足度が高い顧客層(総合満足度800ポイント以上)では、85%の顧客が推奨をする注)と答えているが、満足度が低い顧客層(総合満足度500ポイント未満)では、その割合は35%にとどまる。

 注)『たぶんする』、『必ずする』の合計値

総合満足度ランキング

2016年の総合的なセールス満足度(以下、総合満足度)において、ラグジュリーブランドセグメントではレクサスが744ポイントで、第1位となった。レクサスの総合満足度はラグジュリーブランドセグメント平均を48ポイント上まわる。販売店の総合的なセールス満足度に影響を与える4つのファクターのうち、「契約・価格」を除く3つのファクターでセグメントトップスコアとなった。

第2位はボルボ(726ポイント)で、第3位にはアウディ(697ポイント)、第4位にメルセデス・ベンツ(681ポイント)、第5位にBMW(676ポイント)となった。

量販ブランドセグメントでは、MINI(699ポイント)が首位となった。「セールス担当者」、「納車」ファクターでセグメントトップスコアとなっている。

第2位はフォルクスワーゲン(682ポイント)で、第3位には日産(670ポイント)、第4位にトヨタ(665ポイント)、第5位に三菱(661ポイント)となった。

当調査は、乗用車を新車で購入した際の販売店の対応に関する顧客満足度を総合的に分析するもので、自動車メーカーおよび販売業界の現状と、それに対する顧客の満足度を把握するための指標となる。新車購入後2〜12ヶ月が経過した国産および輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に2016年5月下旬から6月上旬にかけてWEB調査を実施し、6,943人から回答を得た。


日本自動車セールス満足度調査は、J.D. パワーが日本で実施しているAUTOベンチマーク調査の一つであり、他の2016年自動車関連調査は下記の日程でリリース予定である。

・ 自動車を新車で購入したユーザーを対象に、購入後2〜9ヶ月における車両の初期品質を調査した2016年日本自動車初期品質(Initial Quality Study、略称IQS)調査を本年8月に発表する予定である。

・ 新車購入店でサービスを受けた際の顧客満足度を測定した2016年日本自動車サービス満足度(Customer Service Index、略称CSI)調査を本年9月に発表する予定である。

・今後1年以内に新車乗用車の購入を検討している消費者を対象に、次回購入検討車やブランドイメージ、新技術に対する興味や関心など、消費者の意識や購買行動に関する情報を広範囲に収集した2016年日本新車購入意向者調査(New-Vehicle Intender Study、略称NVIS)を本年9月に発表する予定である。

・ 自動車を新車で購入後2〜9ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、自動車の性能やデザインなどの商品魅力度に関する評価を測定した2016年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance, Execution and Layout、略称APEAL)調査を本年9月に発表する予定である。

・ 自動車メーカー純正ならびに市販ブランドのナビゲーションシステムの満足度を測定した2016年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査を本年10月に発表する予定である。

・自動車を新車で購入後37〜54ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、直近1年間に経験した車両の耐久品質上の不具合を測定した、2016年日本自動車耐久品質調査(Vehicle Dependability Study、略称VDS)を本年10月に発表する予定である。


*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

<J.D. パワーについて>
J.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州コスタメサ)は、顧客満足に関するインサイト並びにパフォーマンス改善のためのソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。毎年、世界中で数百万人にのぼる消費者やビジネス・ユーザーを対象に、品質や顧客満足に関する調査を実施している。北米、南米、ヨーロッパとアジアに計17の拠点を有する。アジア・パシフィックではシンガポール、北京、上海、バンコク、マレーシアに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムで調査を行っている。詳しくは当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで。


<ご注意>
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