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20-40代男女26,689人に聞く「妊活(R)および不妊治療に関する意識と実態調査」

2017年6月8日

メルクセローノ株式会社

20-40代男女26,689人に聞く
「妊活(R)および不妊治療に関する意識と実態調査」
年間出生数が2016年に初の100万人割れ※。少子化傾向の続くなか
20代の女性の7割が「いつかは子どもを授かりたい」と希望
一方で「不妊に悩んだ経験がある」人は、既婚女性の3人に1人、
既婚男性の4人に1人

日本・東京発、2017年 6月8日−サイエンスとテクノロジーのリーディングカンパニーであるメルク(以下、メルク)のグループ企業の日本法人、メルクセローノ株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役:レオ・リー、以下メルクセローノ)は、2016年の年間出生数が初めて100万人を下回り※ 少子化に歯止めのかからない日本における、妊活ならびに不妊治療に関する意識と実態について、20-40代の男女を対象に(事前調査:20-40代の男女26,689人、本調査:妊活を経験したことのある既婚男女600人、調査期間:2017年4月14日(金)-18日(火))、調査を実施しました。主な調査結果は、以下の通りです。
※厚生労働省「平成28年人口動態統計月報年計(概数)」(平成29年6月2日発表)

調査結果詳細は、添付「調査結果概要書」をご参照ください。

   主な調査結果  
1.20-40代の男女の約5割は「将来子どもを授かりたい」
特に20代女性では、7割が希望  
一方、既婚女性の3人に1人、既婚男性の4人に1人は、「不妊に悩んだ経験がある」
・20-40代の日本人男女の約5割が子どもを「授かりたい」(男性44.5%、女性45.1%)と希望。中でも20代女性は7割(70.1%)と高い
・既婚女性の3人に1人(32.9%)、既婚男性の4人に1人(25.7%)は、「不妊で悩んだ経験がある」
・既婚男性の23.5%、既婚女性の30.5%が妊活経験者、既婚男性の11.6%、既婚女性14.1%が不妊治療を経験

2.妊活を「自分が先に始めた」は、女性6割に対して、男性は1割と大きな開き
不妊治療の初診も、女性の7割は「一人で行く」一方、男性は「パートナーと」が8割強
女性がパートナーに望むことは、「関心をもってほしい」がトップ
・妊活経験者が妊活のために避けたこと、男性は「不規則な生活」(42.0%)、女性は「身体を冷やす」(68.3%)がトップ
・妊活を「自分が先に始めた」のは、男性は14.0%、女性は60.0%となり、妊活は女性から始めるケースが圧倒的多数
・不妊治療で初めて受診するとき、女性は「一人で」(69.7%)受診するが、男性は「パートナーと」(81.5%)受診
・不妊治療において女性はパートナーに対し「関心を持ってほしい」(68.9%)、「話を聞いてほしい」(62.9%)と望んでいる
3.妊活後に不妊症を自覚し、実際不妊治療を受診するまで、「半年以上」が約4割
女性は、年齢が上がるにつれて受診までに時間を要し、不妊症を自覚しながらも
「まだ受診していない」は約2割
・妊活後、自分が不妊症かもと思うまでの期間は、「半年以上」が男性30.0%、女性35.3%
・不妊症自覚者が不妊を自覚してから受診するまでの期間は、「半年以上」が約4割(男性38.1%、女性36.8%)
・「半年以上」かかっている女性の割合は年代が上がるほど高く(20代 21.0%、30代42.1%、40代 46.7%)、年齢が上がるにつれ受診に時間を要している

4. 不妊症を自覚しても、受診まで3ヵ月以上要する理由は、過半数が「自然に任せたかった」
男性は「自分が不妊だと認めたくなかった」も2割強
・不妊を自覚してもすぐに受診しない理由は、過半数が「自然に任せたかった」から。次いで女性は「費用がかかるから」(32.8%)のほか、「どれが良い病院・クリニックかわからなかったから」(23.8%)という理由で時間がかかるのに対し、男性は「自分が不妊だと認めたくなかったから」(21.8%)も高い

5.不妊治療経験者の7割が、ためらわず「もっと早く受診すればよかった」
治療において望むことは、1位「効果が高い」、次いで「安全性が高い」「治療費が安い」
・不妊治療経験者の7割が「もっと早く受診すればよかった」(男性68.9%、女性73.5%)と回答
・不妊治療で望むことは、男女ともに「効果」がトップ(男性79.3%、女性84.8%)

調査概要 ※事前/本調査ともにインターネット調査
1:事前調査 
■実施時期 2017年4月14日(金)-4月15日(土)
■調査対象 全国の20代-40代男女26,689人(男性13,619人、女性13,070人)
2-5:本調査 
■実施時期 2017年4月15日(土)-4月18日(火)
■調査対象 妊活経験のある既婚男女600人(男女各300人ずつ)

===ここまでがメルクセローノ株式会社の調査結果リリースです。===

   苛原 稔 先生のコメント  
苛原 稔(いらはら みのる)先生
徳島大学大学院医歯薬学研究部 産科婦人科学分野 教授
一般社団法人 日本生殖医学会 理事長

日本で1人の女性が生涯に産む子どもの平均数「合計特殊出生率」は、2016年時点で1.44 ※1で、年間出生数は初めて100万人を割りました。国が目標として掲げる1.8に遠く及ばず、人口減少・少子化問題は日本の経済社会全体に大きな影響を及ぼす喫緊の課題となっています。

生物学的に、女性が妊娠できる期間は限られており、年齢が上がるほど妊娠は難しくなります。特に日本では、不妊治療患者さんの平均年齢は40歳前後と、治療が遅れがちであることがわかっています※2。

このように治療の遅れが生じたり、不妊検査に対して受診のしづらさを感じたりする人がみられる背景には、妊娠や不妊について、適切な情報を得る機会が少ないことが考えられます。そのため、不妊治療はどのようなことをするのか、治療の効果はどのようなものか等の医学的な情報が十分に共有されていないと考えられます。世界79ヵ国で実施した国際調査でも、妊娠を望むカップルにおいて妊孕(にんよう)性に関して十分な知識を持つ割合は、日本では36%と非常に低く、これは経済開発指数が「very high」に該当する14ヵ国中最下位※3の数値です。

したがって、妊活や不妊治療に臨む方々とその支援者等に向けた情報提供はもちろんのこと、中学生や高校生などの比較的若い年代から、男女ともに、結婚、妊娠、出産、子育てについてライフプランニングの観点から考え、それらに関連する医学的情報や心身の変化等を、正しい知識として得る機会が必要であると考えます。

正しい知識が社会に浸透することにより、例えば「女性はいつでも妊娠できる」等といったさまざまな誤った認識が払拭されることが期待できます。また、しばしば「妊娠や不妊について話す」ことに心理的なハードルを感じるとの風潮が指摘されますが、妊娠を含めたそれぞれのライフプランを語り合う機会が増えることで、そうした心理的ハードルも下がり、妊娠や不妊を話題とすることが受容される望ましい社会が実現されることも期待できます。

パートナーやご家族、そして職場や地域等、社会的サポートの一層の充実を図るとともに、まずは正しい知識を提供することが我々の責務と考えます。

※1:厚生労働省「平成28年人口動態統計月報年計(概数)」(平成29年6月2日発表)
※2:日本産科婦人科学会生殖医療データベース https://plaza.umin.ac.jp/~jsog-art/data.htm
※3:Bunting L, et al (2013) Human Reproduction, 28 (2) , 385-397

メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。がんや多発性硬化症のためのバイオ医薬品を用いた治療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約5万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指しています。2016年は66カ国で150億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。

メルクセローノ株式会社について
メルクセローノ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くメルクのバイオファーマ・ビジネスの日本法人で、2007年10月1日に発足し、がん及び不妊治療領域を重点領域としています。
メルクセローノ株式会社の詳細については http://www.merckserono.co.jp/ をご覧ください。


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