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自己治癒コンクリート「Basilisk」開発チーム 第9回「ものづくり日本大賞」優秀賞を受賞

バイオマテリアルによる脱炭素化効果を高く評価

2023年1月14日
會澤高圧コンクリート株式会社

自己治癒コンクリート「Basilisk」開発チーム 第9回「ものづくり日本大賞」優秀賞を受賞
バイオマテリアルによる脱炭素化効果を高く評価

 會澤高圧コンクリート株式会社(本社苫小牧市、代表取締役社長 會澤 祥弘)とアイザワ技術研究所(札幌市、同上)による自己治癒コンクリート「Basilisk」開発チームが、第9回「ものづくり日本大賞」の「優秀賞」に決定しました。

 「ものづくり日本大賞」は経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携し、日本の産業・文化の発展を支えるものづくりを未来に受け継ぐことを目的とし、ものづくりの第一線で活躍する熟練人材や若年人材など特に優秀と認められる人材を顕彰する制度です。

 バクテリアの代謝機能を使った自己治癒メカニズムの量産化技術を世界で初めて確立し、コンクリートを超高耐久化することでセメント・コンクリート業界の脱炭素化にも大きく貢献する点が高く評価され、経済産業省が独自に選定する「優秀賞」の対象に、自己治癒コンクリート用バイオマテリアル「Basilisk」の量産化を主導した酒井 亨専務取締役(生産科学本部長)をはじめ、青木 涼専務取締役(アイザワ技術研究所所長)、中村 聖二(アイザワ技術研究所主席研究員)、劉 宏涛(アイザワ技術研究所主席研究員)、黒川 翔太生産科学本部Basilisk製造チーム製造統括の計5名が選ばれました。受賞式は2月に北海道経済産業局において執り行われる予定です。

 今回の受賞について會澤 祥弘社長は、「オランダのデルフト工科大学の研究室で産声をあげたバクテリアの代謝をひび割れの自動修復に活用するという技術を、実際に産業用として使える技術にまで進化させるには、微細なバクテリアを生分解性プラスチックに封じ込める減圧高速攪拌装置の導入など量産化フェーズの粘り強い取り組みが必要でした。若手のエンジニアを巻き込み開発チームをけん引して世界で初めて量産化を成し遂げたチームを誇りに思うと共に、高度なものづくりの観点からチームの成し得たことを優秀賞という形で評価して下さった関係者の皆様に心から感謝を申し上げます」とコメントを発表しました。

 自己治癒コンクリートBasiliskは、アルカリ耐性のある特殊培養したバクテリアとポリ乳酸を生コンクリート製造時に処方することで、経年で“壊れて行く”通常のコンクリートを、ひび割れが発生しても自動的に治し続ける自己治癒型のスマートマテリアルへと転換する、バイオと素材技術を融合させたテクノロジーです。

 バクテリアの代謝活動によりコンクリートの表面のひび割れが修復される自己治癒メカニズムが絶えず繰り返されることで、コンクリートは一世紀を超える高耐久化を実現し、通常60〜65年で訪れるコンクリート系インフラの全面的な更新を先送りすることができます。その結果、セメント製造時に排出されるCO2を削減することにつながり、セメント・コンクリート産業全体の脱炭素化に大きく貢献することが可能です。

 會澤高圧コンクリート株式会社は2035年に温室効果ガスのサプライチェーン排出量を実質ゼロにする「NET ZERO2035」を2022年1月にコミットメントしており、更にセメント・コンクリート業界の脱炭素をより加速するためのプログラム「aNET ZEROイニシアティブ」を開催し、コンクリート業界の脱炭素化に向けた“集団的な動き”を加速させています。

 2023年1月時点で協定締結社10社が参加する「aNET ZEROイニシアティブ」では、脱炭素テクノロジーの技術移転と普及や、炭素除去技術の追加的な開発を推進していくことを目的としており、今後自己治癒コンクリートBasiliskや新しく開発された炭素除去技術の普及がより一層加速していくことが期待されます。

 デベロッパーやゼネコンにとって主要な仕入れ資材であるコンクリートの脱炭素化は、環境経営を進める上で極めて重要な課題となるScope3ベースでのネットゼロに大きく貢献することが出来るため、今後もコンクリートの脱炭素化とメンテナンスフリーを実現する切り札として、設計供用期間100年を標準として規定された高速道路や国道の橋梁のほか、港湾構造物や山岳トンネルおよび地下埋設物などへの採用を積極的に働きかけて行く考えです。

 
■會澤高圧コンクリートについて
1935年4月、北海道静内町(現新ひだか町)において會澤芳之介が創業した「會澤コンクリート工業所」を前身とする日本最古級の総合コンクリートメーカー。プレキャスト/プレストレストコンクリート、レディミクストコンクリート、コンクリートパイル等を総合的に展開する一方、Innovate・Challenge・Trustの経営理念のもと、先端テクノロジーとマテリアル技術の掛け算によるオープンイノベーションを新機軸として打ち出し、伝統的な素材産業からスマートマテリアル主導のイノベーション・マーケティング集団へとDXを仕掛けている。国内で13の製品工場、15の生コン工場、海外3工場を展開。2022年3月期の売上高(単体)は203億円。従業員647名。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202301142108-O1-89rJ1WtF


(本プレスリリースの問い合わせ先)
■會澤高圧コンクリート株式会社
 生産科学本部長 酒井 亨(080-2863-4123)

■會澤高圧コンクリート株式会社
アイザワ技術研究所株式会社
 所長/エグゼクティブフェロー 青木 涼(080-2863-4151)

■會澤高圧コンクリート株式会社
アイザワ技術研究所株式会社
 主席研究員/シニアフェロー 中村 聖二(080-5535-7841)

■會澤高圧コンクリート株式会社
アイザワ技術研究所株式会社
 主席研究員/ポストドクターフェロー 劉 宏涛(011-723-6601)

■會澤高圧コンクリート株式会社
 Basilisk製造チーム 製造統括 黒川 翔太(080-1974-2145)

 
Basilisk Webサイトhttps://basilisk.co.jp/

ものづくり日本大賞 受賞者発表ページ(経済産業省 北海道経済産業局)
https://www.hkd.meti.go.jp/hokcm/20230110/index.htm

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