アジア初!日本盲導犬協会の多和田悟訓練士が国際盲導犬連盟よりケン・ロード賞を受賞
[23/05/17]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2023年5月17日
公益財団法人 日本盲導犬協会
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M106301/202305165638/_prw_OT1fl_av5fNf5u.png】
公益財団法人 日本盲導犬協会(井上幸彦理事長)は、「目の見えない人、見えにくい人が、行きたい時に、行きたい場所へ行くことができるように、私たちは、安全で快適な盲導犬との歩行を提供します」その使命に沿って半世紀以上にわたり、盲導犬育成事業を通じた視覚障害者の自立支援に貢献してきました。
盲導犬訓練士であり当協会常任理事でもある多和田悟氏が、4月27〜29日カナダのバンクーバーで行われた国際盲導犬連盟*のカンファレンス(学術大会)において、世界の盲導犬育成事業における功績をたたえる「ケン・ロード賞」を受賞しました。国際盲導犬連盟の共同設立者の一人であり、40年以上盲導犬事業に貢献し、南アフリカ盲導犬協会のCEOを務めたケン・ロード氏の名を冠したこの賞は、国際的な盲導犬事業に長年貢献した人を称えるものです。
多和田氏は49年に渡るその功績が認められ、アジア初の受賞者となりました。国内においても、書籍「盲導犬クイールの一生」で主人公として描かれるなど、盲導犬の周知や理解促進に大きな影響を与えています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O5-qN0gx7LZ】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O6-1Cc6u5Z7】
(左)授賞式で国際盲導犬連盟理事長ウィリアム・ソーントン氏 (右から2番目) らと
喜びを分かち合う多和田氏(中央)
(右)表彰盾には「盲導犬事業に対する多大な貢献を称えて」と記載されています
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【多和田 悟(たわだ さとる)プロフィール】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O4-t9bslq1g】
1952年12月6日生まれ、出身は滋賀県近江八幡市。1974年より日本盲導犬協会小金井訓練所で盲導犬訓練に携わり、以来1982年関西盲導犬協会訓練部長、1995年オーストラリア・クイーンズランド盲導犬協会で繁殖と訓練のマネージャーなどを歴任し2002年帰国。再び関西盲導犬協会に勤務した後、2004年から日本盲導犬協会盲導犬訓練士学校教務長、2009年、訓練育成責任者、2012年協会理事に就任。国際盲導犬連盟のアセッサー(査察員)として世界各国の盲導犬施設を査察、国際の舞台でも活躍している。
書籍「盲導犬クイールの一生」(著者:秋元良平、 石黒謙吾/出版:文藝春秋)では、主人公として描かれ、2003年、松竹映画「クイール」(2004年3月公開)の盲導犬指導を監修。「犬と話をつけるには」(文藝春秋)他著作もある。
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【業績】
1974年21歳で盲導犬協会の門を叩いてから40年以上にわたり、盲導犬育成の現場で多くの視覚障害者へ盲導犬歩行指導を行ってきた。盲導犬創成期、主流であった力ずくで犬に服従を求める「調教」による盲導犬育成に限界を感じ、視覚障害者がより使いやすい盲導犬の育成へ向け、新たな「訓練」理論を築く。
訓練の中で、2人で1頭の盲導犬を使用して歩くタンデム歩行を開発した。これによって夫婦等でどちらかが歩行を諦めることなく、一緒に出かけることも可能となった。また当時盲導犬の対象は、全盲で職に就いている人に限られていたのに対し、ロービジョン(見えにく状態)の方や主婦などにも拡げ盲導犬を提供した。見えないことで歩行に不便を感じているすべての人を対象とし、一人ひとりの課題と向き合いながら、視覚障害者の歩行文化をつくりあげてきた。
動物福祉から外れた旧態然としたやり方を改め、ユーザーが代替したくなるような理想的な盲導犬の育成を学ぶため1982年渡英。盲導犬繁殖の世界的権威であり盲導犬の発展に多大なる貢献をしたデレク・フリーマン氏と出会う。そこには「盲導犬になるために生まれてきた犬たち」が存在したのである。その出会いから、盲導犬を褒めて育てる陽性強化へとシフトし、パーソナルベース*からタスクベース**の訓練へと進化させた。さらに現在は、犬との相互作用の中で犬の素質を認め、人も犬も互いに成長していく「教育」を行う。多和田氏が長年かけて確立したこの育成ポリシーは、現在日本盲導犬協会だけでなく、盲導犬訓練のスタンダードとして国内外多くの団体へも浸透しつつある。
盲導犬育成を通じて視覚障害者の歩行支援にあたる人材を安定的に確保するため2004年開校した日本盲導犬協会付設盲導犬訓練士学校では、教務長として後進の育成にもあたる。そこから巣立った多くの訓練士は現在盲導犬育成現場をけん引するまでに成長している。白杖歩行指導員としての資格も有し、視覚障害者の歩行支援を包括的に担うプロフェッショナルとして、視覚障害リハビリテーションにおける盲導犬の可能性を追求し続ける。
※パーソナルベース:人との個別の関係性において犬が作業をする
※※タスクベース:相手を問わず科目中心に犬が作業をする
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【多和田悟氏からのコメント 】
IGDFには1986年の創設準備会議の段階から携わってきました。盲導犬業界における国際的な協力関係の重要性に対する思いは、その当時から変わっていません。当協会がまだ加盟団体ではなかった1994年には、加盟団体の査察を行う査察員の一人に任命されました。今まで査察に訪れた協会は、17団体。その度各国の取り組みや成果を持ち帰ってきました。これからも世界と協調しながら、日本独特の歩みを進めていきたいと思っております。
◆国際盲導犬連盟(International Guide Dog Federation=IGDF)
1989年、国際盲導犬連盟が設立。目の見えない人、見えにくい人々の独立した歩行手段として、盲導犬の提供を推進する加盟団体の取り組みを支援している。
世界35か国、97の盲導犬育成団体が加盟。盲導犬育成に関するスタンダードを制定し、その基準を満たしていることが加盟の条件となり、加盟団体は5年に一度の査察を通過することが求められている。
訓練技術や繁殖、資金調達など盲導犬育成に関わるあらゆる分野に関する発表と交流の場として2年に一度カンファレンスを開催している。
公益財団法人 日本盲導犬協会
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M106301/202305165638/_prw_OT1fl_av5fNf5u.png】
公益財団法人 日本盲導犬協会(井上幸彦理事長)は、「目の見えない人、見えにくい人が、行きたい時に、行きたい場所へ行くことができるように、私たちは、安全で快適な盲導犬との歩行を提供します」その使命に沿って半世紀以上にわたり、盲導犬育成事業を通じた視覚障害者の自立支援に貢献してきました。
盲導犬訓練士であり当協会常任理事でもある多和田悟氏が、4月27〜29日カナダのバンクーバーで行われた国際盲導犬連盟*のカンファレンス(学術大会)において、世界の盲導犬育成事業における功績をたたえる「ケン・ロード賞」を受賞しました。国際盲導犬連盟の共同設立者の一人であり、40年以上盲導犬事業に貢献し、南アフリカ盲導犬協会のCEOを務めたケン・ロード氏の名を冠したこの賞は、国際的な盲導犬事業に長年貢献した人を称えるものです。
多和田氏は49年に渡るその功績が認められ、アジア初の受賞者となりました。国内においても、書籍「盲導犬クイールの一生」で主人公として描かれるなど、盲導犬の周知や理解促進に大きな影響を与えています。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O5-qN0gx7LZ】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O6-1Cc6u5Z7】
(左)授賞式で国際盲導犬連盟理事長ウィリアム・ソーントン氏 (右から2番目) らと
喜びを分かち合う多和田氏(中央)
(右)表彰盾には「盲導犬事業に対する多大な貢献を称えて」と記載されています
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【多和田 悟(たわだ さとる)プロフィール】
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305165638-O4-t9bslq1g】
1952年12月6日生まれ、出身は滋賀県近江八幡市。1974年より日本盲導犬協会小金井訓練所で盲導犬訓練に携わり、以来1982年関西盲導犬協会訓練部長、1995年オーストラリア・クイーンズランド盲導犬協会で繁殖と訓練のマネージャーなどを歴任し2002年帰国。再び関西盲導犬協会に勤務した後、2004年から日本盲導犬協会盲導犬訓練士学校教務長、2009年、訓練育成責任者、2012年協会理事に就任。国際盲導犬連盟のアセッサー(査察員)として世界各国の盲導犬施設を査察、国際の舞台でも活躍している。
書籍「盲導犬クイールの一生」(著者:秋元良平、 石黒謙吾/出版:文藝春秋)では、主人公として描かれ、2003年、松竹映画「クイール」(2004年3月公開)の盲導犬指導を監修。「犬と話をつけるには」(文藝春秋)他著作もある。
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【業績】
1974年21歳で盲導犬協会の門を叩いてから40年以上にわたり、盲導犬育成の現場で多くの視覚障害者へ盲導犬歩行指導を行ってきた。盲導犬創成期、主流であった力ずくで犬に服従を求める「調教」による盲導犬育成に限界を感じ、視覚障害者がより使いやすい盲導犬の育成へ向け、新たな「訓練」理論を築く。
訓練の中で、2人で1頭の盲導犬を使用して歩くタンデム歩行を開発した。これによって夫婦等でどちらかが歩行を諦めることなく、一緒に出かけることも可能となった。また当時盲導犬の対象は、全盲で職に就いている人に限られていたのに対し、ロービジョン(見えにく状態)の方や主婦などにも拡げ盲導犬を提供した。見えないことで歩行に不便を感じているすべての人を対象とし、一人ひとりの課題と向き合いながら、視覚障害者の歩行文化をつくりあげてきた。
動物福祉から外れた旧態然としたやり方を改め、ユーザーが代替したくなるような理想的な盲導犬の育成を学ぶため1982年渡英。盲導犬繁殖の世界的権威であり盲導犬の発展に多大なる貢献をしたデレク・フリーマン氏と出会う。そこには「盲導犬になるために生まれてきた犬たち」が存在したのである。その出会いから、盲導犬を褒めて育てる陽性強化へとシフトし、パーソナルベース*からタスクベース**の訓練へと進化させた。さらに現在は、犬との相互作用の中で犬の素質を認め、人も犬も互いに成長していく「教育」を行う。多和田氏が長年かけて確立したこの育成ポリシーは、現在日本盲導犬協会だけでなく、盲導犬訓練のスタンダードとして国内外多くの団体へも浸透しつつある。
盲導犬育成を通じて視覚障害者の歩行支援にあたる人材を安定的に確保するため2004年開校した日本盲導犬協会付設盲導犬訓練士学校では、教務長として後進の育成にもあたる。そこから巣立った多くの訓練士は現在盲導犬育成現場をけん引するまでに成長している。白杖歩行指導員としての資格も有し、視覚障害者の歩行支援を包括的に担うプロフェッショナルとして、視覚障害リハビリテーションにおける盲導犬の可能性を追求し続ける。
※パーソナルベース:人との個別の関係性において犬が作業をする
※※タスクベース:相手を問わず科目中心に犬が作業をする
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【多和田悟氏からのコメント 】
IGDFには1986年の創設準備会議の段階から携わってきました。盲導犬業界における国際的な協力関係の重要性に対する思いは、その当時から変わっていません。当協会がまだ加盟団体ではなかった1994年には、加盟団体の査察を行う査察員の一人に任命されました。今まで査察に訪れた協会は、17団体。その度各国の取り組みや成果を持ち帰ってきました。これからも世界と協調しながら、日本独特の歩みを進めていきたいと思っております。
◆国際盲導犬連盟(International Guide Dog Federation=IGDF)
1989年、国際盲導犬連盟が設立。目の見えない人、見えにくい人々の独立した歩行手段として、盲導犬の提供を推進する加盟団体の取り組みを支援している。
世界35か国、97の盲導犬育成団体が加盟。盲導犬育成に関するスタンダードを制定し、その基準を満たしていることが加盟の条件となり、加盟団体は5年に一度の査察を通過することが求められている。
訓練技術や繁殖、資金調達など盲導犬育成に関わるあらゆる分野に関する発表と交流の場として2年に一度カンファレンスを開催している。