【全国初】 ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ「金沢工大・産総研BIL」がオープン。
[23/07/19]
提供元:共同通信PRワイヤー
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カーボンニュートラルに向けて天然素材複合材料の研究開発と社会適用を通じて地域経済を活性化
【ポイント】
◎ 金沢工大と産総研が持つ材料開発の強みを活かし地元企業と共同研究を推進
◎ カーボンニュートラルに向けた天然素材複合材料の研究開発を実施
◎ 石川県内の繊維、機械などの地場産業へ成果を還元し地域経済の活性化を目指す
【概要】
金沢工業大学と国立研究開発法人 産業技術総合研究所では、2023年7月、「金沢工大・産総研 先端複合材料 ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(金沢工大・産総研BIL)を金沢工業大学やつかほリサーチキャンパスにある革新複合材料研究開発センター内に整備しました。
ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(BIL)は、企業ニーズを核として、産総研と地域大学等が持つ研究シーズを用いた共同研究等を実施する連携拠点で、金沢工大・産総研BILはその第一弾となります。
金沢工大・産総研BILでは、産総研と金沢工業大学が持つ材料開発の強みを活かし、カーボンニュートラルに向けた天然素材複合材料の研究開発を行います。さらに地元企業との共同研究を推進することで、地元企業の事業化を支援し、新産業創出・地域経済の活性化・社会課題解決を目指します。
【金沢工業大学革新複合材料研究開発センター】
https://www.icc-kit.jp/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O1-F4anJUBj】
【背景と狙い】
地球規模で持続可能な社会を実現するために、自動車や風力発電の分野等では軽量化や燃料エネルギー削減につながる軽くて強くて錆びない複合材料の導入が進んでいます。こういった複合材料を暮らしのレベルにまで広げるために、低環境負荷型の革新的複合材料の開発が求められています。
北陸地域は繊維などの高機能素材産業や機械産業が盛んであり、炭素繊維複合材料や軽金属などの中間材料の生産拠点が存在しています。特に、石川県は炭素繊維を含む繊維強化複合材料(CFRP、FRP)の研究開発の一大拠点地域であり、CFRPやFRPの有効活用技術の開発が地域経済活性化を促進しています。
一方、炭素繊維は膨大なエネルギーを消費して製造されるため、持続可能でカーボンニュートラルに向けた取組みが必要であり、天然素材の有効活用を含め、循環社会を実現する新たな低環境負荷型の革新的複合材料の開発に期待が寄せられていました。
金沢工大・産総研BILでは、金沢工大の複合材料の成形プロセス技術と産総研の木質材料の改質・成形プロセス技術を組み合わせ、資源循環やCO2排出削減に資する革新的材料を創製するための研究開発を、実用化レベルで実施します。
【研究の内容】
100%天然由来成分の素材を用いた「資源循環型複合材料の開発」(研究1)や、炭素繊維複合材料と木材等を積層した「低環境負荷で競争力のある複合材料の開発」(研究2)により、地域経済産業の活性化を目指します。
【BILについて】
ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(BIL)は、企業ニーズを核として、地域大学等(自治体、事業化支援機関、公設試等を含む)と産総研が持つ研究シーズを用いた共同研究を実施する場として整備した連携拠点です。成果の橋渡しと人材育成を通じて、地域企業の事業化を支援し、地域経済活性化を目指します。
【金沢工大ICCについて】
金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)は文部科学省「国際科学イノベーション拠点整備事業」にて2014年3月に竣工し、日本で最大規模のコンポジットセンターとして開所致しました。2018年3月には、「地域科学実証拠点整備事業」にて、複合材料の高速・連続成形ができる開発拠点として増築を行いました。
開設当初よりICCは、複合材料をもっと幅広く多くの分野で利用するために、適用技術研究とその社会実装に取り組んでいます。
[基礎研究から産業への適用研究までアンダーワンルーフでの研究開発]
ICCの特徴は、川上(基礎研究)から川下(産業への適用研究)までひとつ屋根の下(アンダーワンルーフ)で一貫した研究開発を推進されている点にあります。
社会インフラへの応用を実現するには、環境性能に優れた革新材料の開発や、大量生産が可能な革新的な製造プロセスの開発、革新材料の社会実装などさまざまな研究開発が必要となります。
こうした研究開発には、異分野・異業種の共同研究や技術融合、産官学の連携の促進が必要となり、研究者同士のコミュニケーションが不可欠です。このためICCでは、オープンスペースでの研究活動やディスカッションと秘密保持の両立をはかっています。
[GXに向けたICCの研究事例]
2050年までにカーボンニュートラルの実現をめさず「Green Transformation(GX)」は地球温暖化による気候変動や異常気象の加速を抑える意味で、いまや喫緊の課題となっています。
ICCの技術開発はGX分野でさまざまな貢献を果たしています。
現在の大型商船は、進力のほぼすべてを化石燃料に頼っていますが、風力を直接推進力としてプラスすることで、スピードを変えることなく、大型貨物船の燃料消費を抑え、GHG排出量を大幅に削減することが可能です。「Wind Challenger」は、帆を使い再生可能エネルギーである風力を船の推進力に活用する硬翼帆式風力推進装置です、ICCでは「Wind Challenger」に搭載する大判FRPパネル(繊維強化プラスチックパネル)の設計と耐久性評価、さらに大判FRPパネルを搭載した硬翼帆の耐久性と空力性能を陸上実証機で試験を実施。「Wind Challenger」を搭載した大型商船の実現に貢献しています。
また電源開発株式会社と東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、川崎汽船株式会社、株式会社アルバトロス・テクノロジーが進める「次世代(浮遊軸型)風車の海上小型実証研究」においては、110mという長尺の風車ブレードの成形技術にICCが関わっています。
このたびの「金沢工大・産総研BIL」では、木質の温かみが活かせるバスタブや洗面台という身近な生活インフラや、強度が求められる車や風力発電のブレード、建材などの社会インフラに至るまで、低環境負荷型の革新的複合材料の開発に取り組むとともに、県内の企業と連携し、各社のニーズに合った有効活用技術の開発を行うことで、地域経済の活性化を促進してまいります。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O3-Y3KhBBdo】
「金沢工大・産総研BIL」除幕式の模様
写真右から、畠山陽二郎・経済産業省産業技術環境局局長、馳浩・石川県知事、石村和彦・産業技術総合研究所理事長、泉屋吉郎・学校法人金沢工業大学理事長
(金沢工業大学やつかほサーチキャンパス ICCにて 2023年7月14日)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O2-1MI5127s】
産総研が持つ木質材料の改質・成形プロセス技術例。
これにICCが持つ成形技術を組み合わせ、生活インフラから社会インフラまで幅広い適用を目指す。
【ポイント】
◎ 金沢工大と産総研が持つ材料開発の強みを活かし地元企業と共同研究を推進
◎ カーボンニュートラルに向けた天然素材複合材料の研究開発を実施
◎ 石川県内の繊維、機械などの地場産業へ成果を還元し地域経済の活性化を目指す
【概要】
金沢工業大学と国立研究開発法人 産業技術総合研究所では、2023年7月、「金沢工大・産総研 先端複合材料 ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(金沢工大・産総研BIL)を金沢工業大学やつかほリサーチキャンパスにある革新複合材料研究開発センター内に整備しました。
ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(BIL)は、企業ニーズを核として、産総研と地域大学等が持つ研究シーズを用いた共同研究等を実施する連携拠点で、金沢工大・産総研BILはその第一弾となります。
金沢工大・産総研BILでは、産総研と金沢工業大学が持つ材料開発の強みを活かし、カーボンニュートラルに向けた天然素材複合材料の研究開発を行います。さらに地元企業との共同研究を推進することで、地元企業の事業化を支援し、新産業創出・地域経済の活性化・社会課題解決を目指します。
【金沢工業大学革新複合材料研究開発センター】
https://www.icc-kit.jp/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O1-F4anJUBj】
【背景と狙い】
地球規模で持続可能な社会を実現するために、自動車や風力発電の分野等では軽量化や燃料エネルギー削減につながる軽くて強くて錆びない複合材料の導入が進んでいます。こういった複合材料を暮らしのレベルにまで広げるために、低環境負荷型の革新的複合材料の開発が求められています。
北陸地域は繊維などの高機能素材産業や機械産業が盛んであり、炭素繊維複合材料や軽金属などの中間材料の生産拠点が存在しています。特に、石川県は炭素繊維を含む繊維強化複合材料(CFRP、FRP)の研究開発の一大拠点地域であり、CFRPやFRPの有効活用技術の開発が地域経済活性化を促進しています。
一方、炭素繊維は膨大なエネルギーを消費して製造されるため、持続可能でカーボンニュートラルに向けた取組みが必要であり、天然素材の有効活用を含め、循環社会を実現する新たな低環境負荷型の革新的複合材料の開発に期待が寄せられていました。
金沢工大・産総研BILでは、金沢工大の複合材料の成形プロセス技術と産総研の木質材料の改質・成形プロセス技術を組み合わせ、資源循環やCO2排出削減に資する革新的材料を創製するための研究開発を、実用化レベルで実施します。
【研究の内容】
100%天然由来成分の素材を用いた「資源循環型複合材料の開発」(研究1)や、炭素繊維複合材料と木材等を積層した「低環境負荷で競争力のある複合材料の開発」(研究2)により、地域経済産業の活性化を目指します。
【BILについて】
ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ(BIL)は、企業ニーズを核として、地域大学等(自治体、事業化支援機関、公設試等を含む)と産総研が持つ研究シーズを用いた共同研究を実施する場として整備した連携拠点です。成果の橋渡しと人材育成を通じて、地域企業の事業化を支援し、地域経済活性化を目指します。
【金沢工大ICCについて】
金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)は文部科学省「国際科学イノベーション拠点整備事業」にて2014年3月に竣工し、日本で最大規模のコンポジットセンターとして開所致しました。2018年3月には、「地域科学実証拠点整備事業」にて、複合材料の高速・連続成形ができる開発拠点として増築を行いました。
開設当初よりICCは、複合材料をもっと幅広く多くの分野で利用するために、適用技術研究とその社会実装に取り組んでいます。
[基礎研究から産業への適用研究までアンダーワンルーフでの研究開発]
ICCの特徴は、川上(基礎研究)から川下(産業への適用研究)までひとつ屋根の下(アンダーワンルーフ)で一貫した研究開発を推進されている点にあります。
社会インフラへの応用を実現するには、環境性能に優れた革新材料の開発や、大量生産が可能な革新的な製造プロセスの開発、革新材料の社会実装などさまざまな研究開発が必要となります。
こうした研究開発には、異分野・異業種の共同研究や技術融合、産官学の連携の促進が必要となり、研究者同士のコミュニケーションが不可欠です。このためICCでは、オープンスペースでの研究活動やディスカッションと秘密保持の両立をはかっています。
[GXに向けたICCの研究事例]
2050年までにカーボンニュートラルの実現をめさず「Green Transformation(GX)」は地球温暖化による気候変動や異常気象の加速を抑える意味で、いまや喫緊の課題となっています。
ICCの技術開発はGX分野でさまざまな貢献を果たしています。
現在の大型商船は、進力のほぼすべてを化石燃料に頼っていますが、風力を直接推進力としてプラスすることで、スピードを変えることなく、大型貨物船の燃料消費を抑え、GHG排出量を大幅に削減することが可能です。「Wind Challenger」は、帆を使い再生可能エネルギーである風力を船の推進力に活用する硬翼帆式風力推進装置です、ICCでは「Wind Challenger」に搭載する大判FRPパネル(繊維強化プラスチックパネル)の設計と耐久性評価、さらに大判FRPパネルを搭載した硬翼帆の耐久性と空力性能を陸上実証機で試験を実施。「Wind Challenger」を搭載した大型商船の実現に貢献しています。
また電源開発株式会社と東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、川崎汽船株式会社、株式会社アルバトロス・テクノロジーが進める「次世代(浮遊軸型)風車の海上小型実証研究」においては、110mという長尺の風車ブレードの成形技術にICCが関わっています。
このたびの「金沢工大・産総研BIL」では、木質の温かみが活かせるバスタブや洗面台という身近な生活インフラや、強度が求められる車や風力発電のブレード、建材などの社会インフラに至るまで、低環境負荷型の革新的複合材料の開発に取り組むとともに、県内の企業と連携し、各社のニーズに合った有効活用技術の開発を行うことで、地域経済の活性化を促進してまいります。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O3-Y3KhBBdo】
「金沢工大・産総研BIL」除幕式の模様
写真右から、畠山陽二郎・経済産業省産業技術環境局局長、馳浩・石川県知事、石村和彦・産業技術総合研究所理事長、泉屋吉郎・学校法人金沢工業大学理事長
(金沢工業大学やつかほサーチキャンパス ICCにて 2023年7月14日)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202307197221-O2-1MI5127s】
産総研が持つ木質材料の改質・成形プロセス技術例。
これにICCが持つ成形技術を組み合わせ、生活インフラから社会インフラまで幅広い適用を目指す。