フリースケールのQorivvaマイクロコントローラ、 車載マイクロコントローラとして初めてISO 26262機能安全規格の認証を取得
[12/09/11]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、フリースケールの32ビット・マイクロコントローラ「Qorivva(コリーヴァ)MPC5643L」が、第三者認証機関であるexidaより国際標準化機構(ISO)のISO 26262機能安全規格の認証を取得したことを発表しました。半導体製品がこの認証を取得するのは業界初のことで、これにより、車載電子機器サプライヤは、ISO 26262規格に準拠した機能安全システムを容易に開発できるようになります。
Power Architecture(R)テクノロジをベースとする32ビット・マイクロコントローラQorivva MPC5643Lは、電動パワー・ステアリング、アクティブ・サスペンション、アンチロック・ブレーキ・システム、レーダーベースの先進ドライバ・アシスタンス・システム(ADAS)など、高度な自動車機能安全を要求する車載アプリケーションで幅広く利用することができます。あらゆるレベルの自動車機能安全度水準(ASIL)に適しており、最も厳格なレベルのASIL Dにも対応しています。
MPC5643Lマイクロコントローラは、フリースケールのSafeAssureプログラムに組み込まれており、このプログラムでは、マイクロコントローラ、センサ、アナログICの幅広いソリューション・セットと、トレーニング、安全関連ドキュメント、技術サポートといった機能安全アプリケーション設計のサポートが提供されます。
フリースケールのオートモーティブ・マイクロコントローラ製品担当副社長であるレイ・コーニンは、次のように述べています。「フリースケールは、長年にわたり、車載市場向けに革新的なマイクロコントローラを提供し、優れた実績を上げてきました。フリースケールのSafeAssureプログラムは、車載/産業機器メーカーが機能安全規格に準拠したシステムを実現する上で必要なプロセスを簡素化し、それに要する開発時間を削減します。フリースケールは、以前から機能安全エレクトロニクス・システムの開発を容易化する取り組みを続けており、今回フリースケールのQorivvaマイクロコントローラがexidaによる認証を得たことは、新たな成果となります。」
ISOによると、機能安全とは、電気/電子システムの誤動作に起因する危険要因から過度なリスクが生じない状態を指します。ISO 26262は、車載システムを対象としており、ハードウェア、ソフトウェア、統合性、開発プロセス、生産プロセスなど、10個のカテゴリで構成されています。MPC5643Lマイクロコントローラは、そのような機能安全システムの一構成要素となるため、exidaは慎重に検査項目を見極め、マイクロコントローラに適用可能と考えられるISO 26262の要件をすべて評価しました。MPC5643Lは順調に評価を終え、ISO 26262規格に準拠したマイクロコントローラとして認証されました。
exidaによるISO 26262機能安全評価の結果は、Safety Automation Element List 内のレポート「FREESCALE 1108067 P0026 C001」で確認することができます。
exidaのプリンシパル・パートナーであるRainer Faller氏は、次のように述べています。「フリースケールのMPC5643Lは、第三者認証機関によって正式にISO 26262規格の認証を取得した世界初のマイクロコントローラで、ASIL Dの機能安全度水準も満たしています。マイクロコントローラに適用可能なISO 26262の要件と定義に照らして、製品設計、開発プロセス、製造プロセスが評価され、認証付与に至りました。フリースケールは素晴らしい功績を納めたと言えるでしょう。」
Qorivva MPC5643Lマイクロコントローラは、フリースケールの長期製品供給プログラム(Product Longevity Program)の対象となっており、最低15年間の供給体制が保証されます。諸条件の詳細、ならびに利用可能な製品のリストについては、www.freescale.co.jp/productlongevity/index.php?CODE=PRO_LONGIVのWebサイトをご覧ください。
供給
フリースケールのQorivva MPC5643Lマイクロコントローラは、現在出荷中です。詳細については、こちらのWebサイトをご覧ください。
フリースケールSafeAssureプログラム:機能安全の容易な実現に向けて
フリースケールのSafeAssure機能安全プログラムは、国際標準化機構(ISO)のISO 26262や国際電気標準会議(IEC)のIEC 61508といった機能安全規格に準拠したシステムの開発を支援します。このプログラムは、機能安全の実装を最適にサポートするフリースケールのハードウェア/ソフトウェア・ソリューションを対象としており、豊富な開発ツール・セットを備えています。詳細については、www.freescale.com/SafeAssureのWebサイトをご覧ください。
ISO 26262は、1つまたは複数の電気/電子システムを組み込んだ安全関連システムに適用される規格で、車両総重量が3,500kg(7,700lbs)までの量産乗用車に搭載されるものを対象としています。詳細については、www.iso.orgのWebサイトをご覧ください。
フリースケール・テクノロジ・フォーラムについて
イノベーションとコラボレーションの活性化を目的に設立されたフリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF:Freescale Technology Forum)は、組込みシステム業界の毎年恒例の開発者イベントです。2005年に開催を開始して以来、世界中のFTFイベントへの参加者は4万8000人を超えています。日本では、FTF Japanを東京にて2012年10月22日・23日に開催する予定です。詳細は、http://www.freescale.co.jp/event/ftfj/2012/index.php?r=2PRNADDをご覧ください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.co.jp/をご覧ください。
exidaについて
exidaは、オートメーション/車載システムの安全性とセキュリティを専門とする世界クラスの知的企業兼独立認証機関で、機能安全の分野で累積300年以上の経験を有しています。認証機関や各種メーカーから信頼性と安全性に関する世界トップの専門家が集結して設立したグローバル企業であり、世界中にオフィスを構えています。exidaは、トレーニングや安全工学ツール、実績に優れたサンプル・ドキュメント、テンプレート、テクニック、処理手順を幅広く提供しており、効果的な製品保証やサイバー・セキュリティ/機能安全に関する認証取得を支援し、安全性/信頼性に関するさまざまなリソースをオンラインで提供しています。exidaは、故障率/故障モードに関する包括的なデータベースを保存しています。詳細については、www.exida.comのWebサイトをご覧ください。
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。
(C)2012フリースケール・セミコンダクタ・インク