29日の米国市場ダイジェスト:ダウは107ドル高、利上げ観測から金融セクターに買い広がる
[16/08/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは107ドル高、利上げ観測から金融セクターに買い広がる
NYダウ ナスダック
終値 :18502.99 終値 :5232.33
前日比:+107.59 前日比:+13.41
始値 :18421.29 始値 :5223.80
高値 :18523.09 高値 :5245.12
安値 :18419.92 安値 :5222.34
29日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は107.59ドル高の18502.99、ナスダックは13.41ポイント高の5232.33で取引を終了した。先週のイエレン議長の講演や、複数の連銀総裁の発言から年内の利上げが確実視され、金融セクターを中心に買いが先行。7月個人所得・支出も予想に一致したことも好感され、終日堅調推移となった。しかし、週末の雇用統計の内容を見極めたいとの思惑もあり、上値は限られた。セクター別では全面高となり、保険や銀行の上昇が目立った。
連銀高官の発言による利上げ観測の高まりを受け、JPモルガン(JPM)やゴールドマンサックス(GS)、保険のトラベラーズ(TRV)やクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)などの金融・保険各社が買われた。ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は高校生・大学生向けに無料ドリンクの提供を発表し上昇。通信大手のTモバイルUS(TMUS)はウェルズファーゴによる投資判断引き上げを受け、堅調推移となった。
医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(GILD)はC型肝炎治療薬の売上鈍化で株価が低迷しているが、競合の英グラクソ・スミス・クラインが(ギリアドの主力の1つである)HIV治療薬の新薬開発に注力しているとの報道を受け、一段の業績懸念から下落した。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米国債利回り低下を受けてドル売り戻し
29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、102円31銭まで上昇した後、101円87銭まで下落し、101円92銭で引けた。この日発表された米国の7月個人所得、個人消費支出(PCE)が予想に沿った増加となったことを好感して、ドル買いが先行。しかし、その後、米株上昇も、米国債が値ごろ感からの買い戻しに利回り急低下となり、ドルの売り戻しが優勢になった。
ユーロ・ドルは、1.1158ドルまで下落した後、1.1193ドルまで上昇し、1.1189ドルで引けた。ユーロ・円は円買い優勢気味となり、114円28銭から113円96銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3060ドルまで下落後、1.3120ドルまで上昇。ドル・スイスフランは、0.9807フランまで上昇後、0.9768フランまで下落した。
■NY原油:反落で46.98ドル、イラク増産再表明やドル高傾向が圧迫
NY原油は反落(NYMEX原油10月限終値:46.98↓0.66)。46.62ドルまで下落した後、いったん47.23ドルまで上昇した。イラクのルアイビ石油相が27日、石油生産の拡大を継続する姿勢を表明したこと。また、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げ観測を受けたドル高傾向が、原油相場を圧迫した。
そうしたなか、米国債利回りが低下したことでドルの売り戻しがみられ、原油の下落幅が縮小した。なお、米エネルギー情報会社のジェンスケープのデータから、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫が前週28万バレル強減少との見方があったが、材料視されたなかったもよう。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 15.84ドル +0.03ドル(+0.19%)
モルガン・スタンレー(MS) 31.41ドル +0.25ドル(+0.80%)
ゴールドマン・サックス(GS)166.87ドル +0.95ドル(+0.57%)
インテル(INTC) 35.55ドル +0.29ドル(+0.82%)
アップル(AAPL) 106.82ドル -0.12ドル(-0.11%)
アルファベット(GOOG) 795.82ドル +2.60ドル(+0.33%)
フェイスブック(FB) 126.54ドル +1.58ドル(+1.26%)
キャタピラー(CAT) 83.10ドル +0.44ドル(+0.53%)
アルコア(AA) 10.26ドル +0.26ドル(+2.60%)
ウォルマート(WMT) 71.40ドル +0.26ドル(+0.37%)
スプリント(S) 6.23ドル +0.09ドル(+1.47%)
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