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フード・アクション・ニッポン ニュースレター -Vol.14-

2015年11月10日

フード・アクション・ニッポン推進本部

「こくさんのおいしい話」
国産食材の感動体験エピソードコンテスト表彰式を開催
〜関根夏子さんの「熊本の情熱マンゴーおじさん」がグランプリに!〜

国産農林水産物の消費拡大を推進するフード・アクション・ニッポン推進本部事務局では「こくさんのおいしい話 国産食材の感動体験エピソード」コンテストを実施。7月中旬から約1カ月間にわたって一般の消費者の方から作品を募集し、11月8日(日)、「JAPAN HERVEST2015」の六本木ヒルズ会場で、グランプリ、準グランプリ、特別賞及び入賞作品の表彰式を行いました。
このコンテストは全国各地の国産農林水産物のおいしさや良さなど、その魅力が伝わってくる話や、生産者、料理人など作り手の想いが感じられるエピソードを800字以内にまとめて送っていただいたものです。
全国から多数の応募があり、厳正な審査の結果、

グランプリ………関根夏子さん「熊本の情熱マンゴーおじさん」
準グランプリ……黒木慎吾さん「心を動かすシイタケ」
特別賞……………小出真由さん「命をいただくこと」

の3作品を選出しました。

若い学生たちの自由な発想とクリエイティブなチカラで国産農林水産物にまつわる感動体験エピソードのコンテストを一緒に盛り上げていきたいと考えるフード・アクション・ニッポン推進本部事務局と、在学中から学生たちにプロと同じ実践環境を提供することで即戦力人材の育成を実現したいと考えるバンタンデザイン研究所の思いが一致。選出したグランプリと準グランプリ作品については、バンタンデザイン研究所の学生が動画制作を務めました。

こくさんのおいしい話 動画はこちらから ⇒ http://syokuryo.jp/kokusan-story/


◆グランプリ◆
「熊本の情熱マンゴーおじさん」 原作:関根夏子さん

「熊本の情熱マンゴーおじさん」は、東京・南青山でパティシエとして働く関根さんの洋菓子店に、突然、熊本からマンゴーの売り込みにやって来た熊本のマンゴー生産者である清田さんとの交流を描いたもの。人と人との出会いによって熊本のマンゴーが南青山につながれたという心温まるお話です。

関根さんは、「清田さんとの出会いが衝撃的だったので、それを皆さんにお伝えしたいと思ったのですが、こんな素晴らしい賞をいただけるとは思ってもいませんでした。清田さんは、それまで私が知っていた営業の方とは違って、思ったことをすぐ行動にする人でした。人と人が会ってつながることが大切なんだなと思って、この作品を書きました」とコメント。

制作を担当したバンタンデザイン研究所の中島彩嘉監督は、「今まで何気なく食事をしていましたが、今回動画を制作することを通じて、その後ろにはたくさんの人が関わっていることを改めて感じました。」と制作に関するコメントを述べていまいした。

<ストーリー>
表参道の洋菓子店に突然、熊本でマンゴーを生産する清田さんが来店する。清田さんの話を聞くと、マンゴーのサンプルはおろか、パンフレットなどの資料も持たず、名刺だけではるばる東京まで営業活動に来て、この洋菓子店に来店した。それも、道行く通行人に美味しいお店だと教えてもらったからだと言う。洋菓子店に務めるスタッフは、その清田さんの勇気と行動力に感動する。後日、熊本から清田さんの作ったマンゴーを送ってもらい、その美味しさにも触れ、さらに感動。それ以降、洋菓子店の夏の定番として清田さんのマンゴーを使用したメニューを提供している。


◆準グランプリ◆
「心を動かすシイタケ」 原作:黒木慎吾さん

「心を動かすシイタケ」は、宮崎県でシイタケの原木栽培を行っている黒木さんが、ご自分の作ったシイタケを自ら取引先のお店に届けた時のお話。初めて会ったシェフと、そこに居合わせたお客さんとの触れ合いを描いた作品です。

黒木さんは、「軽い気持ちで応募したのですが、こんな賞をいただけるなんて、一生に一度のことなので感激しています。僕たち生産者は、ただ単にものを作るだけではなくて、誰かにおいしく食べてもらうために作っているんだと常々思っていました。僕たちが作った食材をアレンジしてくれるシェフがいて、それをおいしく食べてくれるお客さんがいてこそ、僕たちも作り甲斐があるので、これからも一生懸命作っていきたいと思っています」と仰っていました。

制作を担当したバンタンデザイン研究所の孔明監督は、「感動的ないい話でしたので、関われたことをうれしく思います。限られた時間内に言いたいことを収めなければならず、脚本を仕上げるまでに何度も書き直して苦労しました。」とコメントしました。

<ストーリー>
宮崎県でシイタケを生産している黒木さんが、いつも自分のシイタケを使ってくれているレストランに、直接シイタケを届けに行く。いつも電話やメールだけのやり取りだけで、シェフと直接話すことも初めてのため緊張している黒木さんが席につくと、1組のお客さんが、シイタケを使ったリゾットが美味しかったという話をシェフとしていることに気づく。シェフは、お客さんにシイタケの生産者がちょうど店に来店していることを伝え、黒木さんを紹介する。生産者がいて、素材を調理する人、それを食べて喜んでくれる人がいるという、生産者として素晴らしい瞬間にめぐり会う。


◆審査員特別賞◆
「命をいただくこと」 原作:小出真由さん

「命をいただくこと」は、現在高校2年生の小出さんたちや同級生たちが、約1年半育てた牛をお肉にし、学校の行事の中で食べるということについての想いを書いたもの。私たちは毎日食事を何気なくしていますが、他の生物の命を絶って自分が育まれているということになかなか気づきません。今回の小出さんの作品はそれを教えてくれる作品でした。

受賞した小出さんは、「ずっと大事に育ててきた牛に対して、命をいただくことに感謝したり、申し訳ないという気持ちながらも、その牛のことを思っていることを書かせていただきました。学校に提出した作文を私が知らない間に先生が応募していたので、びっくりしましたが、こんな立派な賞をいただいて本当に嬉しく思います」と感想を述べました。


この他、入賞作品には

鈴木朝枝さん……「地元産物で団らん」
竹中二美子さん…「人生一路と『ゆきちから』」
中澤さかなさん…「お取り寄せNG『土佐久礼めじか新子』」
加藤實さん………「えー、これ、食べられるの?」
高原良太さん……「野菜の力」
藤井里美さん……「わたしの桃」
馬場由紀子さん…「希望をつなぐ『百白糀』」

の7作品を選出しました。

今回のコンテストの審査員を務めたよしもとクリエイティブ・エージェンシーの木村祐一さんは、「入選作品は全部そうなんですが、特にグランプリ、準グランプリ、特別賞を受賞した3作品は、読んでいると想像力をかき立てられて、唾液と涙を一緒に出しながら楽しませてもらいました。今こうしている間にも、日本全国でいろいろな人がいろいろなものを生産しているんだなということを改めて感じながら、僕は、それをもっともっと広めていかなくてはいけないなと思いました」とコメント。

また、同じく審査員のマッキ―牧元さん(タベアルキスト)は、「私たちは毎日おいしい食事をいただいていますが、気がつかないこと、その場を通り過ぎてしまうことがたくさんあるんですね。今回の応募作品を通じて、おいしいと思うものの先には人がいるんだということを気づかせていただきました。普段いただきますとか、ごちそうさまといっている言葉の意味をもう一度改めて噛みしめてみようかなと思いました」と、それぞれ感想を述べておられました。

なお、バンタンデザイン研究所の学生によって映像化された、グランプリ、準グランプリの2作品については、表彰式の会場で初上映いたしました。2作品は現在「フード・アクション・ニッポン」のHP内で公開していますので、ぜひご覧ください。

こくさんのおいしい話 ⇒ http://syokuryo.jp/kokusan-story/
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