大気からCO2を効率的に回収・固定化する 新たな風化促進技術“A-ERW”の開発
[22/10/19]
提供元:共同通信PRワイヤー
提供元:共同通信PRワイヤー
2022年ムーンショット型開発研究事業に採択
2020年10月19日
早稲田大学
北海道大学
京都府立大学
詳細は、早稲田大学WEBサイトをご覧ください
発表のポイント
カーボンニュートラル達成のため、岩石を粉砕・散布し、風化の過程(炭酸塩化)のもとで大気中のCO2を回収・固定化していく風化促進技術が注目されています。しかし、その活動による炭素収支の定量化、実際の固定化量の測定が不十分でした。
新技術A-ERWは適用地域の土地に適した方法で風化促進を行うことで、(1)大気中のCO2を除去、(2)地域に資源循環・コベネフィットをもたらす、の双方を同時に実現することが可能です。
岩石ごとの鉱物化率をデータ化・蓄積し情報基盤を整備することで、精度の高い炭素会計LCAを国内外に示し、日本発となる炭素会計の方法論の国際的コンセンサス醸成を目指します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202210198384-O1-9B355lU1】
2022年9月26日、学校法人早稲田大学(東京都新宿区、理事長:田中愛治)の中垣隆雄(なかがきたかお)教授をPM(プロジェクトマネージャー)とし、三菱重工エンジニアリング株式会社(神奈川県横浜市、取締役社長CEO:寺沢賢二)、国立大学法人北海道大学(北海道札幌市、総長:寳金清博)、および京都府公立大学法人京都府立大学(京都府京都市、学長:塚本康浩)のグループによる提案が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構(以下、NEDOとする)によるムーンショット型開発研究事業*1「ムーンショット目標4:2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」において、プロジェクト「岩石と場の特性を活用した風化促進技術“A-ERW”の開発」として採択されました。
気候安定化とカーボンニュートラルに必要不可欠なNegative Emission Technologies (以下、NETsとする) *2として、日本の岩石との散布場の特性を生かし、大気からCO2を効率的に回収・固定化する先進的な風化促進技術“A-ERW”を開発します。また、実環境場での試験を通じたデータを基に、炭素会計LCA*3のエビデンスとして情報基盤を整備して、国内外に発信するとともに国際認証の取得を目指します。
※A-ERWはAdvanced Enhanced Rock Weatheringの略ですが、“A”には、Accelerated、Active、Agro-industrial、Advantageous、Accurate Accountingの意味を含ませています。
詳細は、早稲田大学WEBサイトをご覧ください
【用語解説】
*1: ムーンショット型開発研究事業
日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する新たな制度で、内閣官房、内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省が連携し、研究開発を推進します。総合科学技術・イノベーション会議で決定された7つのムーンショット目標について、各目標における研究開発全体責任者であるプログラムディレクターの下、プロジェクトマネージャーは、ムーンショット目標達成および研究開発構想実現に至るシナリオの策定、研究開発プロジェクトの設計、研究開発体制の構築、研究開発プロジェクトの実施管理などを行います。
*2: Negative Emission Technologies
大気中のCO2を回収・吸収し、貯留・固定化することで大気中のCO2除去(CDR, Carbon Dioxide Removal)に資する技術。自然のCO2吸収・固定化の過程に、人為的な工程を加えることで加速させる技術やプロセスを差します。
*3: 炭素会計LCA
評価バウンダリを決定し、A-ERWの活動全体の炭素収支をライフサイクルアセスメントとして正確に算定すること。風化促進では、岩石の総固定量から、採掘・粉砕・散布までにかかるエネルギーやその機材の生産によるCO2排出量などを差し引く必要がある。さらに、植物の呼吸と光合成だけでなく、土壌中の微生物による有機物の増減やメタン・亜酸化窒素など地球温暖化係数(GWP)の高いGHGの大気放散、地下水や河川を通じた岩石由来のミネラル分の流出による近海のアルカリ化によるCO2吸収量の増加などが全て含まれる必要がある。
【研究助成情報】
助成名称: NEDO ムーンショット型研究開発事業 目標4「2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」
研究開発内容:「炭酸塩化による CO2吸収:玄武岩などの岩石を粉砕・散布するなど、人為的に風化を加速 させる技術(風化促進)」
タイトル: 岩石と場の特性を活用した風化促進技術“A-ERW”の開発 Advanced enhanced rock weathering (A-ERW) technology actively combined with site characteristics 5 / 6
実施期間: 2022 年度から 2024 年度までの 3 年間
(参考)NEDO ムーンショット型研究開発事業で、新たに 5 件のプロジェクトを採択 ―自然の CO2 吸収能力を人為的に加速させる技術の見極めに着手― https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101573.htm
2020年10月19日
早稲田大学
北海道大学
京都府立大学
詳細は、早稲田大学WEBサイトをご覧ください
発表のポイント
カーボンニュートラル達成のため、岩石を粉砕・散布し、風化の過程(炭酸塩化)のもとで大気中のCO2を回収・固定化していく風化促進技術が注目されています。しかし、その活動による炭素収支の定量化、実際の固定化量の測定が不十分でした。
新技術A-ERWは適用地域の土地に適した方法で風化促進を行うことで、(1)大気中のCO2を除去、(2)地域に資源循環・コベネフィットをもたらす、の双方を同時に実現することが可能です。
岩石ごとの鉱物化率をデータ化・蓄積し情報基盤を整備することで、精度の高い炭素会計LCAを国内外に示し、日本発となる炭素会計の方法論の国際的コンセンサス醸成を目指します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202210198384-O1-9B355lU1】
2022年9月26日、学校法人早稲田大学(東京都新宿区、理事長:田中愛治)の中垣隆雄(なかがきたかお)教授をPM(プロジェクトマネージャー)とし、三菱重工エンジニアリング株式会社(神奈川県横浜市、取締役社長CEO:寺沢賢二)、国立大学法人北海道大学(北海道札幌市、総長:寳金清博)、および京都府公立大学法人京都府立大学(京都府京都市、学長:塚本康浩)のグループによる提案が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構(以下、NEDOとする)によるムーンショット型開発研究事業*1「ムーンショット目標4:2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」において、プロジェクト「岩石と場の特性を活用した風化促進技術“A-ERW”の開発」として採択されました。
気候安定化とカーボンニュートラルに必要不可欠なNegative Emission Technologies (以下、NETsとする) *2として、日本の岩石との散布場の特性を生かし、大気からCO2を効率的に回収・固定化する先進的な風化促進技術“A-ERW”を開発します。また、実環境場での試験を通じたデータを基に、炭素会計LCA*3のエビデンスとして情報基盤を整備して、国内外に発信するとともに国際認証の取得を目指します。
※A-ERWはAdvanced Enhanced Rock Weatheringの略ですが、“A”には、Accelerated、Active、Agro-industrial、Advantageous、Accurate Accountingの意味を含ませています。
詳細は、早稲田大学WEBサイトをご覧ください
【用語解説】
*1: ムーンショット型開発研究事業
日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する新たな制度で、内閣官房、内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省が連携し、研究開発を推進します。総合科学技術・イノベーション会議で決定された7つのムーンショット目標について、各目標における研究開発全体責任者であるプログラムディレクターの下、プロジェクトマネージャーは、ムーンショット目標達成および研究開発構想実現に至るシナリオの策定、研究開発プロジェクトの設計、研究開発体制の構築、研究開発プロジェクトの実施管理などを行います。
*2: Negative Emission Technologies
大気中のCO2を回収・吸収し、貯留・固定化することで大気中のCO2除去(CDR, Carbon Dioxide Removal)に資する技術。自然のCO2吸収・固定化の過程に、人為的な工程を加えることで加速させる技術やプロセスを差します。
*3: 炭素会計LCA
評価バウンダリを決定し、A-ERWの活動全体の炭素収支をライフサイクルアセスメントとして正確に算定すること。風化促進では、岩石の総固定量から、採掘・粉砕・散布までにかかるエネルギーやその機材の生産によるCO2排出量などを差し引く必要がある。さらに、植物の呼吸と光合成だけでなく、土壌中の微生物による有機物の増減やメタン・亜酸化窒素など地球温暖化係数(GWP)の高いGHGの大気放散、地下水や河川を通じた岩石由来のミネラル分の流出による近海のアルカリ化によるCO2吸収量の増加などが全て含まれる必要がある。
【研究助成情報】
助成名称: NEDO ムーンショット型研究開発事業 目標4「2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」
研究開発内容:「炭酸塩化による CO2吸収:玄武岩などの岩石を粉砕・散布するなど、人為的に風化を加速 させる技術(風化促進)」
タイトル: 岩石と場の特性を活用した風化促進技術“A-ERW”の開発 Advanced enhanced rock weathering (A-ERW) technology actively combined with site characteristics 5 / 6
実施期間: 2022 年度から 2024 年度までの 3 年間
(参考)NEDO ムーンショット型研究開発事業で、新たに 5 件のプロジェクトを採択 ―自然の CO2 吸収能力を人為的に加速させる技術の見極めに着手― https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101573.htm