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後場に注目すべき3つのポイント〜米ハイテク株不安視で中小型株にシフト

注目トピックス 市況・概況
29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、米ハイテク株不安視で中小型株にシフト
・ドル・円は反落、利益確定売りに押される展開
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はリクルートHD<6098>


■日経平均は反発、米ハイテク株不安視で中小型株にシフト

日経平均は反発。122.66円高の21153.97円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。28日の米国市場は、ウーバーの自動運転車を巡る死亡事故による半導体企業への影響が根強く、引き続きハイテク株を中心に売りが広がった。ただし、円相場が1ドル106円台後半と円安に振れて推移しているほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の21230円となり、これにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス買いが日経平均を押し上げる格好。しかし、買い一巡後は早い段階でこう着感が強まると、その後はじりじりと上げ幅を縮める展開となっている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではサービス、石油石炭、食料品、その他金融、水産農林、ゴム製品、小売がしっかり。一方で鉄鋼、保険、陸運、パルプ紙、金属が小安い。指数インパクトの大きいところではファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>、ユニファミマ<8028>がしっかり。半面、東エレク<8035>、武田<4502>、ソフトバンクG<9984>が重石。

日経平均は朝方こそ200日線に近づく場面もみられたが超えられず、次第に上げ幅を縮めている。期末要因の需給が中心であり、トレンドが出難い面もあろう。後場はTOPIXが僅かに上昇して終えていることもあり、日銀のETF買い入れは期待できない。海外勢は週末に祝日を控えているためフローは限られていると考えられるため、引き続きこう着感が強まりそうだ。朝方に買い材料視されていた為替動向についても、日経平均の伸び悩みからやや円高に振れてきており、こちらも材料視され難い。

そのため個人主体の資金はIPOや直近IPO銘柄のほか、個別に材料の出ている中小型株にシフトする格好になろう。引き続き米ハイテク株の動向を睨みつつ、同時に国内政治要因を見極めながらの相場展開になる。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は反落、利益確定売りに押される展開

29日午前の東京市場で、ドル・円は反落。日本株高を手がかりに買いが先行したものの、利益確定売りに押され値を下げる展開となった。

ドル・円は、米中貿易戦争の回避や米朝関係改善への思惑からリスク選好的なムードが広がり、日経平均株価の大幅高を手がかりにドル買い・円売りが先行。ドルは一時107円回復に迫った。

ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持し、目先の日本株高継続期待した円売りに振れやすい。ただ、日経平均の上げ幅縮小で利益確定売りが強まっており、ドルは106円前半に押し戻される可能性もあろう。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円53銭から106円93銭、ユーロ・円は131円28銭から131円61銭、ユーロ・ドルは1.2302ドルから1.2326ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・SOU<9270>やクレオ<9698>など4銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はリクルートHD<6098>


■経済指標・要人発言

・麻生財務相
「(米国の鉄鋼・アルミの輸入制限で)2国間交渉は断固拒否する」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
特になし

<海外>
特になし




<DM>

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