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アクセル Research Memo(1):中期業績目標を発表、事業領域拡充で収益成長を目指す

注目トピックス 日本株
アクセル<6730>は、遊技機器(パチンコ、パチスロ)向けグラフィックスLSIで市場シェア6割弱を持つファブレス半導体メーカー。無借金経営で自己資本比率は90%超と、強固な財務体質を誇る。

2014年3月期の連結業績は、売上高が前期比33.9%減の11,043百万円、営業利益が同40.6%減の1,938百万円と2ケタ減収減益となった。遊技機器市場の低迷に加えて、前期に同市場向けLSIが大型タイトルに採用されたことによる反動や、リユース(再使用)品の影響などにより、主力製品である遊技機器市場向けグラフィックスLSIの販売個数が前期比約28万個減の約142万個となったことが主因だ。

2015年3月期の業績も、遊技機器市場の縮小やリユース品の影響で同市場向けグラフィックスLSIの減収が続くこと、また、組み込み機器市場向け次世代グラフィックスLSIを中心に研究開発費の増加を見込んでいることなどで、売上高は前期比4.9%減、営業利益は同45.8%減と減収減益を見込んでいる。

同社は、2019年3月期に売上高18,000百万円、ROE15%とする中期業績目標を新たに発表した。遊技機器市場の縮小が続くなかで、同市場での事業領域を拡充していくことで収益成長を目指していく方針だ。具体的には、グラフィックスLSIを搭載した基板製品の事業化に取り組むほか、現在特定顧客向けに供給しているメモリモジュールやLEDドライバなど周辺LSIの新規顧客開拓、さらにはその他演出周辺製品のラインナップ拡充を進めていく。現在同社が手掛けている既存領域の市場規模推定は500億円程度、同社の進める事業が順調に進展すれば、潜在的な売上の余地は大きく拡大する。今後の取り組みが注目されよう。

■Check Point
・遊技機器向けグラフィックスLSIでシェア6割、特化技術が強み
・2014年3月期業績は売上高、利益ともに計画を上回る着地
・遊技機器市場の深掘りで5年後の売上高18,000百万円、ROE15%目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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